「ぼかりす」とはまた違ったボカロの表現手段…「歌唱表現転写システム」。

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OngaCREST 2014:初音ミクが美空ひばりっぽく歌う「歌唱表現転写」技術ができて調教がはかどりそう – ねとらぼ

 「美空ひばりのようなこぶしで初音ミクに歌ってほしい。でも本格的なパラメータチューニングは難しそう」「スピッツのグリスダウンが好きでたまらない。 この曲もスピッツのような歌い方で聞いてみたい」といったことをかなえる技術「歌唱表現転写システム」が京都大学で開発されました。

8月23日に行われた、音と映像に関するシンポジウム「OngaCREST 2014」で京大の池宮由楽さん、糸山克寿さん、吉井和佳さんが発表した「音楽音響信号中の歌声F0軌跡に対する歌唱表現の転写システム」。

歌い方には、ビブラート、こぶし、グリッサンドなどいろいろなテクニックがあります。例えばぼかりす(VocaListener)という技術を使えば、元 の歌手の音の揺らし方などの特徴をVOCALOIDに転写することができるわけですが、そのためにはモデルとなる歌唱として、その曲を全部歌う必要があり ます。

この研究では、楽曲の中から歌声のF0(音の高さの推移)をとらえ、そこからビブラートの速さ、深さ、などの歌唱表現をパラメータで操作可能なレベルに落とし込み、歌唱表現データベースとしています。

この歌唱表現を、ターゲットとなっている歌唱(人の歌声でもVOCALOIDなどの合成歌唱でも)に転写したうえで音色も補正すると、声質は初音ミクだけど歌い方は美空ひばりだよね、といった歌声が生成されます。

こういう「ぼかりす」とは違ったボカロの表現手段が使えるようになれば、例えば鏡音リンに双海亜美・真美の歌唱表現データベースを取り込んで「エージェント夜を往く」を歌わせてみる…と言う事もやってやれないことはなさそうですね(笑)。

 

「鏡音リンに双海亜美・真美の歌唱表現データベースを取り込んで…」と言うのは勿論中の人が一緒(下田麻美)だから、と言う単純な一例を示したわけですが、まぁ、でもやろうと思えばそういうことも可能かも知れない、ということですよね?だとしたら非常に興味深いことです。そして、きっとこの技術が何らかの形で一般化されたらこれはこれで面白いことになるかもしれません。

 

(追記 2014/08/25 13:45)

ライター、藤本健さんの連載「藤本健のDigital Audio Laboratory」でも、この「歌唱表現転写システム」を始めとした興味深い技術ばかりが発表された「OngaCREST シンポジウム2014」について特集されているようです(「人型ロボットのダンス」や「声の年齢制御」など、音楽情報処理の最先端をレポート)。こちらも併せて読んでみるといいかもしれませんよ。

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